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優勝決定戦が地上波で流れなかった意味

07-10-03
14:04

川添
川添

 2007年のセ・リーグのペナントレースは、読売ジャイアンツの優勝という結果で幕を閉じることになった。小笠原や谷など戦力の増強が成功し、さらにシーズンを通して大きく崩れることなく着実に勝ち星を積み重ねていったことが最大の要因だろう。

 ただ驚いたのは、優勝が決定した対ヤクルト戦が地上波で放送されなかったことだ。特に同じ読売グループである日本テレビは、放映権を持っていながらBS放送のBS日テレと、CS放送のG+のみでしか放送せず、地上波はバラエティ番組の特番を予定どおり放送した。NHK BS1も生中継を行なったが、地上波しか見られないファンにとっては憤懣やる方がない気持ちだったのではないだろうか。

 人気チームであるジャイアンツの優勝決定戦であり、しかもグループ企業が放映権を持っていながら地上波で放送しないというのは以前であればあり得なかったはずだ。たとえば10年前の1997年、フジテレビはマジック1となっていたヤクルトスワローズ(現東京ヤクルトスワローズ)の優勝決定試合を、もともと放送予定だったバラエディ番組の特番と差し替えてまで放送している。


 放送局自身と関係のあるチームの試合であり、なおかつ優勝決定戦というプレミアムも付いたプロ野球中継と、レギュラー放送でも人気があるバラエティで、その特番ということである程度の視聴率が見込める番組……。放送局や番組は違っても、10年前のヤクルトスワローズの優勝決定戦と今回は非常に似通っている。ただ結果は大きく異なり、10年前は特番よりもプロ野球中継が優先され、今回は特番が放送された。

 もちろんBSやCSの世帯普及率が高まり、熱心なファンに対してはそれらで中継を見てもらえることなども判断に影響したことは十分に考えられる(実際、BSとCSで日本テレビは中継している)。ただ日本テレビにとってジャイアンツ戦の中継がドル箱であった時代であれば、仮にBSやCS放送の世帯普及率が今と同じであったとしても、ほかの番組を押しのけて優勝決定戦を地上波で中継したのではないか。しかし現在は視聴率が10%を切ることも珍しくなくなり、これが今回の結果につながる判断に影響したことは間違いないだろう。このように考えていくと、今回の一件は放送局にとってのプロ野球中継の“価値”が10年間で大いに低下してしまったことを改めて示した格好になったと言える。(カワゾエ:阪神ファン)

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