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リラックマカレーの真相

Blogmag , カレー中心主義の食生活

Posted at 2012/04/08 09:41:40 by hortense

 「リラックマカレー」というのをご存じだろうか? 試しにグーグルで検索すると「約 2,820 件 (0.45 秒)」なんて出てくる(""付き)。一緒に、「画像検索結果」というのも表示されるのでたたいてみると、「約 1,040 件 (0.39 秒)」のリラックマカレーの画像が表示される。はてなキーワードには「リラックマカレーとは」というのが親切に作られていて、「カレーを布団にお昼寝するリラックマのこと」と説明されている。

relakuma01.jpg

 上の画像検索の結果を見れば、自分のタイムラインでも一度や二度は見たことがあるという人も少なくないはず。

「リラックマカレーが萌える!」
「可愛いすぎて食べられない!」
「o(≧▽≦)o 食えない (´;ω;)」
「かわいい〜!」
「なんども回ってきてそのたび癒される 」
「リラックマの、何とも癒される表情が、スプーンを寄せ付けない、卑怯なカレーだ」

などと、さまざまなコメントが寄せられてもいた。なぜ、そんなにもリラックマカレーが人々の心をひきつけるのか? 実は、カレーの世界にはいまちょっとしたトレンドがきそうな雰囲気がある。「デコカレー」と呼ばれているらしい文化で、たとえば、以下の水上温泉旅館共同組合プロデュースのダムカレーである。重力式、アーチ式、ロックヒル式と3つのタイプが揃っているのも素晴らしい。「カレーは土木工事だ」なんて言葉がつい口をついて出てそうになる。

dam18.jpg

 しかし、東京カレー日記というこのブログを書いてきて、「東京カレーニュース」というFacebookページを運営している者として……カレーにおけるこうした創造性を切り開いたのは、「リラックマカレー」によるところが大きいのではないかと思う。しかも、私の仕事の重要テーマであるソーシャルメディアやらCGMやらネット文化と深く関係していて調べてみたくなった。

 そこで、まずは調べモノの基本として有料の新聞・雑誌記事データベースで文献調査をしてみる。新聞や週刊誌、専門誌が100種類以上入っている記事データベースなのだが、『日経MJ』も、『dancyu』も、『日経トレンディー』も「リラックマカレー」について記事にしていないことが判明した。ネットメディアと紙メディアの間のひんやりとした空気をちょっぴり感じそうになる(考え過ぎか)。

ville.gif

 唯一出てきたのは、『毎日新聞』2012年3月30日付けの西部朝刊。福岡パルコの8階にあるリラックマストアの開店2周年を記念して、5階のカフェで期間限定メニューとして「コリラックマカレー」を出すというお話なのだ。上のポスター画像がたぶんそれと関係しているもよう。ただし、「カレーを布団にお昼寝する」というタイプではない。

 リラックマカレーは「キャラ弁」の流れの延長にあるものだろう。キャラ弁に関しては、さきの記事検索でも2006年くらいから新聞記事になっていて、2005年頃から盛り上がってきたものらしい。日本でのネットやブログの盛り上がりと密接に関係しているという。それでは、リラックマカレーはいつ頃から作られはじめたものなのか? グーグルのWebページ検索とブログ検索の結果リストを、ポチリポチリと全件調べあげるというヒマなことをやってしまった。

 その中では、2009年頃、UFOキャッチャーで「リラックマカレーセット」というカレー用のお皿とスプーンなどのセットがあったことも分かった。2010年10月25日には株式会社リ-メントから「リラックマ ほっこりごはん」というミニフィギュアも発売されていて、「夕ごはんはコロッケカレー」というのがある。これは、これもリラックマカレーの1つと数えてよいかもしれない。ただし、食べられないので念のため。

relakuma03.jpg

 ほかにも、「リラックマカレー弁当」、「リラックマカレーパン」なんてのもあるし、いわゆるレシピサイトにも、その作り方が紹介されていたりすることが分かった。それらをすべて見た結果、2007年4月16日に「うた家の輪」というブログで紹介されているものがもっとも古かった(http://ameblo.jp/m-h-mama/entry-10030982738.html)。「夕飯の時間よりも早くカレーが出来上がったので、余った時間でリラックマ作ってみました★」などとサラリと書いてある。

 しかし、Kizasi.comなどのツールを駆使してその盛り上がり方を調べた結果、リラックマカレーがとくに盛り上がったのは、2011年4月13日から19日にかけてであることが判明。リラックマカレーは、これよりまえにも、いろいろなスタイルやポーズのものが発表されているのだが、この歴史的な数日間にTwitter上でリラックマカレーが炸裂したのだった。

 それは、検索するといちばんたくさん出てくる、あの「コリラックマカレー」の写真がネット上にアップロードされたタイミングである。あの写真が「なんど回ってきても」というほどリツイートされまくり、コメントが浴びせられまくった。要するに、リラックマカレーの決定打ともいうべき完成度のものが登場したのだ。作者は、ましまろ @ik_arion さんという方で、ご本人に了解を得て転載させていただいたのが以下の写真。

276140735.jpg

 ましまろさんのプロフィールを見ると、「☆好きなもの☆→キャラ弁作り・リラックマ・パンダ・ゆるキャラ・漫画・映画・海外ドラマ・あゆ・アロマ・クッピーラムネ・温泉・スーパー銭湯・2時間サスペンス・絶叫マシン・L'OCCITANE」などと書かれている。なんだか、リラックマカレーが誕生するバックグラウンドというか、いまの日本というものが理解できるようなプロフィール。ましまろさんのページを見ると、さらにたくさんのすばらしい作品が堪能できて楽しい(http://twitpic.com/photos/ik_arion#type=gallery)。

 ちょっと面白いのは、このような完成度の高い作品が作られると、みんなの「自分も作る」という意欲を刺激して、あるいは「あれが食べたい」という気持ちを引きおこす。そして、うまくやれたもののみならず失敗作のダメっぷりやくずれっぷりなどを自分でめでるような視線がある。それは、どこか「歌ってみた」にも通ずる日本のソーシャルの不思議なテイストを含んでいる。

 ということで、あのリラックマカレーの盛り上がりから来週は1周年ということになるようです。

追伸:   @matsuyukiynaさんによると「キャラカレー的なものはかなり媒体にとりあげられてましたよ!」とのこと。キャラ弁->キャラカレーというのはメディアはやっているというのだ。また、takahasi kasikoさんからは、2010年11月頃にクマの入ったカレーを話題にしていたという情報をいただきました。クマカレーをアイコンにしていた方もおられたとのこと。

@hortense667
https://twitter.com/#!/hortense667

東京カレーニュース
http://www.facebook.com/tokyocurrynews




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