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1年前のいま頃、私は、1つの秘密のプロジェクトをスタートした。計画自体は、かなり前からあって何かと忙しくしているうちに時間だけが経過していた。「このままではやらずに終わってしまう」という思いから、協力者のサトー氏に「ビデオを撮影してほしい」とメールしたのが、ちょうど1年前くらいなのだ。 ※私が個人的に作ってあくまで趣味的にだが販売をしている「アニメーションフローティングペン」。@awabowさんがこんなカッコいいビデオを作ってくれました。 フローティングペンというのは、よく観光地のお土産屋なんかに売られているペン軸の中に液体が入っているボールペンのことだ。これには大きく分けて2種類あり、1つは、女性の服が脱げちゃうヌードペン、もう1つは、中で動物や乗り物や人物などの小さな絵が動くものだ。私は、これが昔から好きで、いつか自分のオリジナルを作りたいと思っていた。 ※私の机の中から出てきた東京タワーのフローティングペン。ヌードペンの要領で中で白いパイプ状の物体が動き、昼と夜の東京タワーが表現されている。 アニメーションフローティングペンとして、「A Man in a Pen, Walking」、「A Man in a Pen, Swimming」の2種類を作ったのだが、このうち「Walking」の歩く人の画像が、私自身をビデオキャプチャしたものなのだ(それでサトー氏に撮影を頼んだのですね)。一方、「Swimming」の方は、その頃、私は毎週泳いでいたのだが、ビデオ撮影はむつかしそうなので、これはサトー氏にお願いして描き起こしてもらった。 ※図工芸術さとうたく氏が撮影してくれた私が歩くようすのビデオキャプチャ画像の一部。神田小川町のBRENZのあたりの裏通り。 こうして作られた各コマをシマシマの裏側を通ることを想定して、そのコマでシマシマの隙間から見える部分だけを切り出していきます。 ※これが1コマ目。なんとなく私のシルエットが分かるでしょう。 こうやって切り出した画像を1枚に重ねてやれば、シマシマアニメは出来たようなもの。いまどきフラッュがあるのでコンピュータ上でシミュレーションできてしまいます(私はFlash使いなのだ)。 ※1~6コマを重ねて1枚の絵にしたもの。 データはできたとしてフローティングペンをどうやって作るのかというと、デンマークのエスケセン(ESKESEN)社に依頼する。メールしてみると、日本の代理店レトロバンクを通してくれと言われた。指定されたフォーマットでグラフィックデータを作り、先方が試作、それを確認して量産という手順となる。 ※世界一のペンのコレクターによる「THE PEN COLLECTOR」。フローティングペンに関しても非常に勉強になる情報がありました(デンマーク語と英語)。 ソレンセン氏は、私のペンを2セット購入。私のペンも彼のコレクションに加わったらしい。ところが、日本からデンマークにボールペンを販売するのに、通関手数料が約4,000円もかかるそうな! 日本や米国が良心的なので忘れがちだが、EUは、こういう国が多いらしい。これは、湯浅さんの旦那さんがスペインに帰るついでにハンドキャリーしてEU内で発送して関税ゼロとなりました。お世話になりました。勉強にもなる。 ※米国のフローティングペンサイト「FloatAbout」。新着が、NYTIMES.COMとは! 本当に米国人てフローティングペン好きなんですね。MoMAとかもいまでも作っています。 当初の予定では私の知り合いにあげたりするということだったのだが、文房具仲間の五十音さんや信頼文具舗さんに、なにから何まで相談して販売することになったのですね(一応趣味的とはいえ元が取れる値づけをして次をねらう作戦)。ところが、昨年暮れから最近まで、私は、仕事がめちゃ忙しかったために知り合いルートのご紹介のお店がほとんどなのでありますが。取り扱っていただいているお店をご紹介します。
計画というのは、この日記でも完成時には書いた「アニメーションフローティングペン」を作ること。ビデオというのは、その中のグラフィックの元画像を作るためのものだった。その後、6ヵ月間におよぶ試行錯誤をへて完成したのが「アニメーションフローティングペン」の2本である。
※キャプチャした画像からいいところを取り出して、私が歩く6コマのアニーション画像が作られた。
※2コマ目。
※3コマ目。3本の線になってしまった私。
※4コマ目。私は1本の線とヨゴレくらいの存在になっています。これ見るとかなり苦しいところでアニメーションしているのが分かると思います。
※5コマ目。これでも人ですからね。
※6コマ目。これで全部です。
※ペンを下のほうから見るとこのシマシマ画像が見えますね。シマシマと絵の間に隙間があるので視差が生じてしまいます。ということで、チマチマなんですが30センチくらい離して見ていただけると助かります。
ところが、最初に作った試作は、まるでアニメーションしなかった。印刷精度の問題などがあり、コンピュータ上のシミュレーションどおりには全然再現されないのだ。これはダメか? と思ったが、エスケセン社は「こんなペンは見たことがなく大変に驚いている」とのこと。ということで、ちょうどよいシマシマの位置など思考錯誤の末、都合6本の試作をへて完成させることができたのだった。
ボールペンの完成告知、宣伝活動後は、いくつかのサイトや雑誌で紹介していただきました。この場を借りて感謝の気持ち伝えたいと思います。そんな中でも圧倒的に驚いたのは、年明け早々、「世界一のペンのコレクター」と称する人物からメールが届いたことだ。前後して、さとうたく氏と湯浅陽子さんのおかげでプロジェクトの公式サイト(英語)ができたのもあるのだが、なにしろググってもほとんど出てこないような段階である。本当に「マニアというものの恐ろしさ」を思い知らせれた感じ。
日本人からも問い合わせが数えるほどしかなかった段階で、いきなり海の向こうから匂いを嗅ぎつけて、いち早く連絡をしてくるとは! デンマーク在住のフィン・ソレンセン(Finn Sørensen)という人物で、35万本(!)のコレクションを、その名も「THE PEN COLLECTOR」というサイトで見せている。
その後も、米国のフローティングペンのファンサイト「FloatAbout」さんが、Youtubeの映像を見て記事を書いてくれたり(ここも本当に濃いすばらしいサイトなのだがその後ペンの販売もしてくれた)、デザイン・建築系の有力サイト「Designboom」が紹介してくれたりなど、いろいろな問い合わせがありました。インターネットって、本当すごいですね。
※さすがに世界的なデザイン・建築系サイト「Designboom」。ここに掲載されたことで、欧米アジア各国、ロシア語、ポルトガル語やアラビア語まで、文字どおり世界中でこのペンのことが紹介されたのは驚き。
五十音(銀座)
信頼文具舗
MISDIRECTION
アマゾン(WalkingとSwimmingの2本セットのみの販売:密林舎)
BEAMS(BEAMS Online Shop、ZOZOTOWNでも扱っています)
丸善(丸の内本店4階セレクション売り場)
文房堂(神保町)
黒松:PHYSICAL TEMPO(渋谷パルコPART1ロゴスギャリラリー)2011年5月12~24日の期間限定
ところで、シマシマアニメですが、『GALLOP!』や『SWING!』といった動く絵本(スキャニメーション)が、日本でも販売されて話題になっている。実は、シマシマアニメ(これは私が勝手に呼んでいる名前でちゃんとした名前は別にあるのですが)って、ここ数年、世界中でジワジワと盛り上がってきたものなのですよ。これについては、「シマシマアニメ集まれ!」と題して書きたいと思っています。
A Project for Making a Floating Pen at least Once in my Life
(一生に一度くらいはフローティングペンを作るだろう!」公式サイト
http://twitter.com/hortense667/
東京カレーニュース
個人サイト(http://www.8-p.net)個人Twitter(http://twitter.com