コクーンにFOXチャンネルの『NUMBERS 天才数学者の事件ファイル』(#3、#4)というのが撮れている。どんなの? と思って見始めたら2本とも続けて見てしまった。兄がFBIの捜査官に弟が数学教授で、ロスを舞台に難事件を解決していくという話。#3は、謎のウィルスの感染ルートを特定するという多変量解析がテーマ。#4は、連続銀行強盗の次の出没日時場所まで予測してしまうという話。#4では、数学もさることながらハイゼンベルグの不確定性原理まで出てくる。なかなかいいのは、気弱な弟(数学者)が「もうダメだ」みたいになって、黒板だらけの自室に閉じこもってしまう。そして、ちょうどハモニカを吹くような感じで、解けない問題(P≠NP予想であったか)を黙々とやり始めてしまう。それでも、もちろん最後には彼がズバリと答えを出してメデタシ、メデタシとなるのだが……。これって、数学協会みたいなところがスポンサーになってるんですかね? それとも、Googleみたいな会社に入るには、みんな勉強をしていい成績を取らねばってことなのか?
ところで、昨年読んだ文章でいちばん楽しかったのは、『角の三等分』(矢野健太郎・一松信著、筑摩文庫)の巻末に収録されている元数学セミナー編集長の亀井哲治郎氏の文章。数学雑誌の編集部では「角の三等分の証明ができました」と読者が言ってきても「相手をするな」というのが先輩からのきついお達しだった。ところが、あるとき魔がさして1人の「三等分家」のお手紙に返事を書いてしまう。それから、延々と証明とその問題点の指摘のやりとりが何日も続き、相手のオジサンがあまりにしつこいので、最後は、電話が来たときに怒鳴りつけてしまったというお話。なんだか、可哀想なような、後悔の念にさいなまれたというような懺悔っぽい文章。パソコン雑誌の編集部にいた私としては、昔は、「こんな画期的なキーボードを開発しました」という発明家の方に何度かお付き合いしたことがある。それで、ウンウン分かる分かる笑いをこらえながら読ませてもらった(私もちょっと申し訳ない)。角の三等分と異なり全てではないのだが、そうして持ち込まれるキーボードというのは、正直かなりつらいことが多いのだ(数学の証明問題ほど白黒が付くわけじゃないので、ホホウナカナカみたいなこともごくまれにあるのだが)。ところが、亀井氏の文章によると、最近は、小中学校で幾何の問題をあんまりやらなくなっているのだそうだ。その結果、「角の三等分の証明が出来ました!」と数学雑誌の編集部に持ち込む人もいなくなるのは寂しい。みたいな話になっている。たしかに、画期的なキーボードの発明もさいきんトント聞かないような気もするんですがどうでしょう?
▼スカパーではもうひとついま数学ものをやっている。Discovery Channelの「数字のいたずら」(Million 2 One)シリーズ。街角で突然空を見上げると周囲にいる4パーセントの人が空を見上げるとのこと。たぶん英国の番組。
▼気になるアニメ。Pocoyo(http://www.youtube.com/watch?v=rCWwczqiSiA)。どうみても日本のアニメの影響あり。スペインで作られているらしいです。
東京カレーニュース
個人サイト(http://www.8-p.net)個人Twitter(http://twitter.com