中国リアルIT事情

2011年03月 の記事

中国のインターネットバックボーン

 中国のインターネットバックボーンといえば、前回のエントリーの網宿科技のネットレポート以外にも、大本営CNNIC(China Internet Network Information Center)が発表があることを今更ながら気がついたので画像をアップ。ソースはこちら

 結構古いデータではあるが、このページはいろいろあって面白い。


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網宿科技の中国インターネットレポート


 
 
 先月になるが、網宿科技(ChinaNetCenter)という調査会社が独自調査の中国インターネットレポートを発表した(ソース)。主に省別の各ネットサービスの利用状況や中国ISPのバックボーンを紹介しているが、その一部分を紹介する。
   
 広東省の利用者が多いことが一見すると目に付くが、じっくり見るとたとえば「モバイルインターネットや政府・企業での利用が積極的な北京」とか「ECが積極的な遼寧省(大連・瀋陽など)」とかいろいろ省ごとの特徴が見えてくる。中国担当者はマーケットとしている省がどういう傾向があるか見ておくといいだろう。
 
 
省別SNSユーザーの分布

 
 
省別WEBゲームユーザーの分布

 
 
省別オンラインショッピングユーザーの分布

 
 
省別動画視聴ユーザーの分布

 
 
省別政府・企業利用者の分布

 
 
省別モバイルインターネット利用者の分布

 
 
時間別SNS利用実態。平均と比べ満遍なく深夜の利用も多い

 
 
時間別オンラインゲーム利用実態。さらに深夜での利用が多い

 
 
ISPシェア。中国電信が圧倒的。

 
 
ISP別の中国国内バックボーン

中国ではテレビ各社が3Dテレビを猛烈アピール中!

 先日、香港に隣接する深センに行った。深センに関しては以下の記事で。

■関連記事
山寨機の聖地にして世界最大の“電子街”「深セン」
価格破壊どころじゃない!! 中国では42型液晶テレビが数千円!?
中国人消費者にはOEMより不人気な独自開発製品
 
 
 深センでは相変わらず山寨機(ノンブランド製品)の勢いがすごいが、別の動きのひとつとして、3Dテレビをメーカー各社がアピールしていた。
 
 

 
  

 
  

 
  

 
 
 所得が高く電子の街の深センでは特にアピール合戦となっているが、他都市でも町歩きをすると3Dテレビの広告がちょろちょろと確認できる。実際売れ筋は淘宝網などをみると、非3Dの2000元台~4000元台(1元は執筆段階で12.5円)であるため、メーカー側はマージンの高い3Dテレビを売りたいために広告をガンガン出していると解釈できる。
 
 3Dテレビを売っているとして「コンテンツはどうするんだ」という話になるが、残念ながらmp3プレーヤーやDVDプレーヤーや電子ブックリーダーなど他のガジェット同様、海賊版の外国映画をダウンロードして見ているようだ。Amazon中国にも正規版は売っていることだし、コンテンツがないというわけではないようだが。。。(関連記事 中国の海賊版に日本のゲーム・アニメ・AVは泣き寝入り

 CBHD-HiFiなんて規格が立ち上がっているが、EVD(EVD2)やCBHDなど様々な規格が出て新製品が出たかと思えばすぐにコンテンツを出さなくなるので、これが出ても売れるわけもなく。(関連記事 中国発独自光メディア技術が羽ばたかない理由

 つまり現状のところ、3Dテレビを売るだけ売って、コンテンツは海賊版で数を出している状態。今後は過去のガジェット類の動きを見るに、海外の海賊版コンテンツは放置、ハードがある程度売れてから正規版の国内のコンテンツが多数登場し、ハードもソフトも一部にウケて売れていくという感じだろうか。

中国でデスクトップPCを修理する(番外編)

中国でデスクトップPCを修理する(前編)(不調のPCもって電脳街に行ったらパーツ屋が修理の声をかける)
 
中国でデスクトップPCを修理する(後編)(なぜかオンラインショップでPCを修理した)
 
 という流れがあって、さらにその先の話。

 マザーボードとケースを交換したのはいいものの、さて元々の古いマザーボードとケースはどうしたものかと同行した中国人の知人に尋ねたところ
 
 「中古屋に売ればいいんだよ!」
 
 と提案され、不良品の可能性のある、少なくとも埃がかぶった年季あるマザーボードとケースをセットで薄暗い中古PC市場のショップに売りに行った。中古PCはどこの都市でも電脳街の隅にあり、暗い雰囲気が漂っている。


  
 
 交渉をした店は、比較的買取済みのPCケースが高く積み上げられていた。そのために交渉をした。すでに何人かの客が中古パーツの交換か買取かで待っていて、店主のおばちゃんがプラスドライバー片手にネジをまわしつつ客と交渉し、やりくりしている。
 
 

 
 
 マザーボードがついたPCケースを見せると「汚いわねぇ」とブローで埃をとばし、早速動作確認。店主的にはOKらしく「80元(約1000円)でどう?」と相談される。交渉担当の中国人の知人は交渉術を発揮し、数分後10元(125円)高い90元で交渉成立。
 
 にしても。このマザー付ケースをそのまま売るのか、修理して売るのか、クリーニングして売るのかは定かではないが、多くの中国人いわくの「中古PCは盗品だか不良品だかわからないから買いたがらない」とは納得だ。

 信用が前提にあるからこそ、ソフマップがあり、じゃんぱらがあり、ハードオフがあり安心して買える。カタチはなくカネでも買えない信用により市場が存在するわけなのだ。
 

 

災害に備え、多くの大事なモノを財布の中とクラウドに

 震災絡みのトピックは、前々回と前回のエントリーと今回の3回で終了。この後は前向いていつも通り書いていこうと思う。
 
 
 
 何か災害が突然起きたときに、大事な書類などは家の奥から取り出している隙はないようだ。筆者自身、1年の多くの時間を海外で費やし、様々な場所に行く中で、日本でも事務作業を行わなければならないため、日本の大事なモノを持ちながらも移動の多い日々を過ごさなければならない。そんな筆者の考える災害対策をちょっとだけ(実際考慮すればさらによいサービスを利用できよう)。
 
 
 
 ネット環境が整った今、大事なデータを家ではなくオンラインストレージサービスで管理するというのがひとつの方法。どのオンラインストレージサービスがよいかはもうしばらくすれば今回の震災での結果として検証記事・比較記事が出るのではないか。

 パーソナルクラウドというとpogoplugだが震災対策としては微妙。pogoplugだと置き場所によるのだが、家に置くようだと停電が来たときにアウトなので、プロに任せたい。ともかく家の中の電子化できない書類は1万円しない複合機のでいいから、スキャナーで事前にスキャンし電子化しよう。
 
 万が一の場合を考えてサイフに入る薄型で、かつ指紋認証型のUSBメモリーに大事なファイルを入れるのが望ましい。価格.comなどの価格比較サイトで、最も薄くてかつ必要なスキャン画像が入るサイズのUSBメモリーを購入してサイフに潜ませよう。日本でもいくつか流通しているが、モノ作りの本拠地中国ではもっと多数の機種が発売されているはず。USBメモリーを捜すなら価格比較サイトだけでなく、Yahoo!チャイナモールも一見の価値有り。
 
 銀行には極力記帳という作業が発生する銀行でなく、通帳のない新生銀行や楽天銀行・セブン銀行などネット銀行などを利用する。特にコンビニで対応していると、様々な場所で引き出せるので便利。銀行選びは振込無料をはじめとした優待のほか、行動範囲でよくあるコンビニが対応している銀行がベター。

 通信に関してはNTTドコモのSIMロックフリーの機種に対して、最低月額プランで契約したソフトバンクモバイルのSIMカードをサイフに入れておくと、いざというときに使い分けて役に立つかもしれない。

 サイフにはクレジットカード・キャッシュカード・住基カード、身分証明書となるもの、それにUSBメモリーを入れる。全く何もないと各種書類の確認や再発行は難しいが、コピーがあれば割といざというときに状況が打開しやすい。

中国に震災でお願いしたいこと

 筆者の中国ITを見つめる人間が中国に今お願いしたい3つのこと。救助グループを送っていただけることは感謝するが、それ以上にやると日本人が感謝することがある。

 
1.日本のアクセス禁止サイトへのアクセスを一時的な解放
中国には登録されているだけで12万7000人の日本人がいる。
中国滞在ながら東北在住家族の安否を心配している人も多数いる。
震災時だけでいいので、外国の貴賓が一同に集ったときのように、
様々なサイトにアクセスできるようにしてほしい。
中国在住の日本人はもっと情報が欲しい。自由に様々なサイトで震災の情報を書き込んだり、状況を把握したい。
 
 
2.日本産粉ミルクの輸入制限の再開
今、粉ミルクを日本在住の中国人が買い込み、中国に輸出しようという動きが見られる。
宮崎の口蹄疫の際には、乳製品の輸入制限を税関で行った。
同様のことを今、やってほしい。
日本の被災地で粉ミルクを必要としている被災者がいる。


3.日本叩きコメント群の粛正
日本が未曾有の危機にあり、多くの日本人が被災する中、
残念ながら中国のネット上ではそれを喜ぶ声が多く確認できる。
掲示板やSNS上での反体制的コメントを削除し、
反体制的コメントを含む記事やブログなどを削除するように、
これらを削除して欲しい。
反体制的コメントを削除しているのに、
人の不幸を喜ぶコメントを削除しないのは、
うがった見方をすれば一部の人々へのガス抜きと分析されかねない。
 
 
なお百科事典サイト百度百科の「削除の原則と処罰の方法」互動百科の「文章基本規範」によれば、各記事の編集方針には

1.基本原則(互動百科)
(1)国家安全に危害を加える内容、国家機密を漏洩する内容、国家政権転覆を狙う内容、国家統一を破壊する内容
(2)国家の栄誉や利益を損害し、党や政府を攻撃する内容
(3)民族の恨みを先導し、民族団結を分裂させる内容
(4)国家や地区間の友好関係を破壊する内容
(5)中華民族の伝統美徳や社会モラルや論理道徳、社会主義精神文明に背く内容

C.反体制的内容(以下百度百科)
 ・現行制度の悪意ある評価
 ・社会公共秩序を乱す内容
 ・民族間種族間宗教間地域間の争乱を煽る内容
 ・悪意ある政府機構や政府役人への攻撃的内容
 ・迷信や邪教組織を宣伝する内容
D.個人攻撃的内容
 ・他人の誹謗中傷
E.非道徳的内容
 ・社会公共道徳に違反する内容

 
とある。どうかこのサイトを見ている政府担当者がいるのであれば、日中友好を考えているのであれば、検討していただきたい。過去に実行している事柄なだけに、できないことではないはずだ。

中国在住の東日本大震災・東日本巨大地震について動画情報を知りたい方へ

 東日本大震災の情報をみたい中国在住の日本人は多いと思います。中国に在留している日本人の数は、大使館・領事館に提出されている方だけで約12万7000人います。中国からニュースサイトはある程度見られますが、(「VPN」というインターネット絡みの小手先のテクニックが使えないことで)ニュース動画は見られずにやきもきしている人もいるかと思います。

 ここで中国から見られる音声サイト・動画サイトについて紹介します。お役に立てれば幸いです。

 また下記に載っていない、中国から視聴できるラジオ局のニュースが聞けるサイト、動画ニュースが見られる地方テレビ局サイトなどあれば、教えてくださいませ。

追加!【中国から見える動作の軽いまとめサイト】 
・携帯版 東北関東大地震なんでも情報サイト 
  
 

【中国から音声が聞こえるラジオサイト(速度が遅くても聞けるのでオススメ!)】
・NHKラジオ
・R1 NHKラジオ第1ライブ
・NHK WORLD

【中国から動画が見られる日本の放送局の動画サイト】
・NHK
・テレビ東京
・Yahoo!天気情報 NHK総合テレビ東北地方太平洋地震関連ニュース
 
・KeyHoleTV 震災情報の動画視聴にかなり使えそうなソフトです。面倒くさがらずに「download」から「Windows(他の本体ならそれに準じる)」→「SetupKHTV3.13.exe をクリック」
 

・TuneIn Radio アンドロイドなどスマートフォンユーザーに。「Radio Japan」がNHK第一放送。

(その他のサイトは、アクセスできないか、動画サイト側で海外からコンテンツの再生ができないか、ないしは動画サイトにアクセスできるけれどそこに地震関連コンテンツがないようです) 


あとは中国からであれば、中国語放送でも厭わない場合、抜粋・編集した動画を、中国の各動画ポータルサイトから見ることができます。正確に最新情報を得るには、上記日本の放送局のを視聴するのがオススメです。

・中国著名ポータルサイト「QQ」の地震特集ページ
・中国著名ポータルサイト 「新浪」の地震特集ページ
・中国著名ポータルサイト 「捜狐」の地震特集ページ
・中国著名ポータルサイト「網易」の地震特集ページ

その他、上海網絡電視台など中国のテレビ局のニュースでも一部確認できます。

情報提供をいただいた@bucciandy‎さん、@ayumi_xlさん、@anik_intlさん、@bichirさん、@yukilundebergさん、@su__mei さん、@hk_clさん、@tkucminyaさん、ありがとうございます!

 

写真で紹介する、チベット族自治州の最新IT事情2011その2

前回に引き続き、日本人が行ける最も奥地のチベット族自治地区をIT事情を柱にフォトレポート。区都からさらに遠くへ。
 
 
 

  
  

  
  
  
テレビを利用した映画館、所謂街頭テレビ屋らしい


 

 
食堂の中の白物家電 
 
 

   

 
 

 
 

さらに小さな集落へ  
 




 
 
集落の中でも地デジが見れて、画面は以前よりクリア 
 




 
 
新農村気象情報サービスシステムなんだとか 
 

 
 
 
別メディアの宣伝になって申し訳ないけれど、多くの人に見て欲しいので関連記事。
失礼な! 電気は通っていますよ!!──チベットの“大都市”でIT事情を探る
電気? つ、使えますよ……、晴れていれば──「西チベット」にITはありえるのか

写真で紹介する、チベット族自治州の最新IT事情2011その1

 筆者のASCIIにおける連載「中国IT小話」の「中国の果ての街のIT事情」で行った雲南省のチベット族自治区を訪問した。チベット自治区と異なり、外国人が許可証なしで行ける最果てだが、ここも1年半前と比べて多少変わった感じを受けた。
 

雲南省シャングリラ県チベット族自治州州都
 

 
 
新しくできたショッピングセンター
  

 
 
不動産広告。不動産開発はここまで。


 
 
庶民的な電器屋。バター茶用ミキサーや太陽光発電機など。 
  





 
 
携帯電話関係。3G広告が目立つモノの庶民は2G。
 











 
 
パソコンショップ。AMDプラットフォームの液晶モニターセットのタワー型PCが1999元。ノートPCが1780元。 







 
ネットカフェ(建物の2階)
 

 
 
台湾資本のファーストフード「Decos」はこんなところにまで。店内は無線LANが利用可能。
  



 
 
CAD操作や印刷などのビジネスセンター 
 

 
 
食堂。テレビに地デジチューナーがついている。
 


中国人にとってスレートPCはゲーム機


北京空港内のWi-Fi利用可能なレストランはPCユーザーばかり。 
 
  
 所得では2位の都市に甘んじているけれど、インターネット利用率やインターネット各サービス利用率では中国首位のハイテク都市である北京。北京行きのフライトの待合所では、北京人だろうか、ノートPCユーザーを多くみかける。中にはMacユーザーや、iPadユーザー、スレートPCユーザーも。
  
 

  

  

  
 
 
 何をしているかといえば、皆がゲーム、ゲーム、ゲーム。見た人に限っては100%ゲーム(もちろんここから誰もがゲームをするといえるわけではないが)。DSやPSPで海賊版ソフトを遊ぶよりよほどいい。空港でのネットデバイスはノートPCで動画を見たりチャットする派と、スレートPCやiPadでゲームする派に分かれたようだ。
 
 

中国EC市場は市場調査会社の想像の上をいく

 中国で市場調査会社といえば「易観国際(Analysys International)」と「iResearch」が定番。筆者もよくお世話になっている。最近話題のオンラインショッピング(EC)市場を両社のデータから振り返ってみると面白いことがわかる。
 
 

2002~2007年のEC市場規模。2008年以降は予測値(iResearch)
 
 

2008~2010年のEC市場規模。2011年以降は予測値(同じくiResearch)
 
 
 以上の2つのiResearchのグラフを併せると中国インターネット黎明期の2002年から2010年に至るまでのオンラインショッピング市場の推移がわかる。

 興味深いのは2007年末までの実市場規模を掲載した上のグラフの2008年以降の予想値。「中国人は小さいことを大きく言う。非常にポジティブ」と言われがちだが、蓋を開けてみれば2008~2010年までの実数値(下のグラフ)は予想を上回っていたのだ。
 
 易観国際の2007年まで実数値、2008年以降は予測値のグラフにおいても、やはり予測値は数年後に出た実数値よりも下であった。
 
 
 

  
 
 中国EC市場は市場調査会社の想像の上をいくのである。

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プロフィール

山谷剛史のプロフィール

山谷剛史
フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。

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