中国リアルIT事情

2010年08月 の記事

中国聯通、iPhone 3Gを在庫の半分しか捌(は)けてないらしい


  

 
 
 
 中国ではiPhone 3G以降が正規流通版として、3大電信キャリアのひとつ、中国聯通(チャイナユニコム、China Unicom)からリリースされている。「正規流通版」と書いたのは、元祖iPhoneが先進国を中心に話題になったとき、指をくわえる国民性ではなく「非正規流通版」が一般的に知られるほどに流通しているため。

 さて少し前の話になるが、中国聯通は8月12日に「iPhone 3G(s)を、同社の2G(GSM)ユーザーも利用できるようにする」という発表を行った。この話からは、iPhone 3G(s)による同社の3G(W-CDMA)サービス牽引は頭打ちなので、利用者囲い込みのために2Gユーザーにもサービスを提供しようと中国聯通が判断したと推測できる。とはいえ前述の通り、iPhone初代のSIMロックフリー版がハードウェア登場からタイムラグがほとんどなく流通しているためどれだけ効果があるか。
 
 どれだけiPhoneが中国で売れているかをチェックしてみたところ、中国聯通版は昨年後半に発売されたが、中国聯通とAppleは合同で「300万台の在庫を確保した」と発表。ところが「手机中国」の7月末の記事によれば、まだ「150万台の在庫がある」と書かれている。

 なるほど、本体0元キャンペーンや、2Gにも開放とするのは、このような背景があったのだ。

 キャリア縛りのほか、(有料)コンテンツもあるiPhone、ハッキング好きな中国人を相手にするのはかなり鬼門のような。「iPhone、遂に中国でも販売とか」も参考に。

中国のネットでのホットな話題を出すニュース番組


 

 

 北京の東北にある瀋陽という場所がある。脱北者が日本領事館に駆け込んだところといえば、分かる人も多いはず。大連のある、遼寧省の省都である(大連のほうが知られているような気もするが)。

 中国のどの100万都市でも、路線バスに液晶モニターを設置し、ニュース番組や広告を配信することは当たり前となったが、瀋陽の路線バスの液晶モニターから流れるローカルなニュース番組のひとつは少々毛色が変わっていて、その番組の中では、ネットで旬のニューストピックを紹介している。
 
 
 

 

 
 たとえば上記の写真では。中国の都市では清掃員がところどころいて、日々清掃に励んでいる。落ち葉やたばこの吸い殻やお菓子の袋などのゴミを収集するための収集袋がルイヴィトンのバッグ(のコピー)だったという話。

 さらにこの番組では、多くのコメントが投稿された掲示板のスレッドを紹介し、ネットのコメントを紹介している。結構中国ではある意味ショッキングなニュースだったようで、中国各地のニュース番組で報じられたが、掲示板の書き込みで紹介しているのは、かなりレアだろう。

 「今さら」中国でテレビとネットの融合に海賊版と政府の壁なんて記事を書いたが、ネットがテレビにすり寄るのではなく、テレビがネットにすり寄っている(日本もすり寄るといっちゃすり寄っているけど)感じがこのニュース番組だけみればひしひしと感じる。

ソフトウェア産業の街大連でも海賊版は堂々と


 
 日本企業も多数進出する中国・大連。大連といえば、個人的には昔なつかし路面電車が今も現役なのが印象的。大連は「ロマンの都市」を自称するが、一方で「ソフトウェアの都市」といえるほどソフトウェア産業が活発で、ちょっと市街地の外に行けば、様々なソフトウェアパークや、工業団地が現れる。
 
 

 

  
  
 どの中国の都市でもそうだが、大連も例外でなく電脳街があり、「市政府の重点プログラムである中国一流の書籍・CD・ソフト市場」が、そこにはある。でも悲しいかな、行ってみればやはりビニールパッケージに包まれた海賊版が堂々と販売されている。これも上に政策あれば下に対策有り、なのか?
 


 

 
 ソフトウェアの大連でこの様では、中国全土のレベルは推して知るべし。というかせめて大連くらい、もうちょっと正規版販売店があってもいいのではと思った。正直ポジティブな結果を期待していただけに、残念だった。

 大連でソフトウェアの話題と言えば、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)と大連市版権保護協会(DCPA)が主催、ソフトウェア管理に関する取り組みなどが優良であった中国・大連市の日系企業を対象に、「ソフトウェア正規版利用推進企業」表彰式が年に1度行われているようだ。

 ただ裏を返せば、海賊版を使用している日系企業がけっこうあることを意味している(残念ながら筆者自身、そうした日系企業を知っている)。

 中国で海賊版が売られていて、使うことがおかしくない雰囲気にあれば、人は楽なほうへ楽なほうへ走りがちなのだろうか。中国人に「日本人だって海賊版を使っているじゃないか!」という逃げ口上を言われないためにも、モラルの規範として日系企業の正規版対策はしっかりと。

中国海賊版OSの販売現場

 OSを含めた海賊版ショップは、上海や北京など外国人が多く来る場所でなければ、表立ってみないが、逆に言えば、地元民だけで盛り上がるような省都以下の場所なら海賊版ショップがゴマンとあり、海賊版ソフトがごろごろ売られている。
 

 
 
 海賊版のOSとて、上記写真のように売られるのが普通だが、ちょっと変わった販売店を発見。店の前には「DVDのOS 1枚10元(135円) 使えます」と書かれた白い紙。
 
 

  
 
 まあそうでなくとも、PC修理屋に行けば無料サービスのレベルでOSを入れてくれるのが現実。

どう見てもMagicMouseなマウスが、中国メーカーから登場


 

 
 中国の雷柏(RAPOO)という会社から、どう見てもAppleのMagicMouseの模倣にしか見えないマウス「T1」が登場した。Windows用であり、値段は200元弱(約2700円)と、本家よりかなり安い。

 中国のメディアもここぞとばかりに、パクリを指摘し、本家VSパクリの製品比較を行っている。過去にAppleはソーテックのe-oneで訴訟したくらいだから、中国でもひとつ頑張って欲しいところ。


世界初「c-Paper」採用を謳った台電の電子ブック


 
 中国の各メーカーから様々な電子ブックリーダーが登場する中、台電という大容量激安USBメモリーをリリースすることで知られるメーカーが、ちょっと気になる電子ブックリーダーをリリースした。いわく世界初の「c-Paper」なる液晶を採用した製品だという。

 「e-Ink」っぽい名前で、かつ「Chinaのc」とあって、これはひょっとして中国もそれっぽいモノを開発しているのか、まさか中国がカラーの電子インクを開発できちゃったのかと僅かながら思いきや、
 

 
--c-Paperという技術があるが、記者はこれを調べても何も見つからなかった。c-Paperは企業が自称する一般的なTFT液晶ではなかろうか(原文

 と冷静に中国メディアは分析。まあ、そんなもんだろうな。。。
 
 
 
 台電の電子ブックリーダーのページ

淘宝網で買える中国向け日本飲料

 以前このエントリーこのエントリーで、淘宝網(Taobao)で、SOYJOYが非常に安く買える件を紹介したが、他にも「13億人市場の中国へ売れ!」と言わんばかりに各社がリリースしているため、日本の商品が非常に安く買える。それをいくつか紹介しよう。


黒烏龍茶


350ml×24本で85元(1150円)。1本あたり50円弱。
 
 
 

Fire。缶が2.4元(33円)。ボトルで3.5元(50円弱)
 
 
 

ヤクルトは2元。(27円)
 
  

リポビタンD。4.5元(60円強)
 
 
 

生茶。1本2.5元 (34円)
  
 
 

アミノサプリ。同じく1本2.5元(34円)
 
 
  
 

スーパードライ。2ダースで110元。1本あたり4.6元(62円)。
 
 
 

氷結はスパークリングワイン含め、115元2ダース。1本4.8元(65円)
 
 
  

カゴメ。野菜1日これ1本が7.9元(108円)。野菜生活100の1リットルが18.9元(255円)。
野菜生活100の280mlボトルが6.5元(88円)。

中国での配送パッケージ


 

 
 Yahooチャイナモール(日本)×淘日本(Taobao、中国)で、両国の一部の商品が交流し始めて2ヶ月。とはいえ、Yahooチャイナモールをまだまだ様子見、という人もいるだろう。

 筆者自身、中国での生活に淘宝網は欠かせないほど利用している。変なガジェット購入だけでなく、最近は日々の生活での食料品購入でも淘宝網を使うようになった。そんな淘宝網でショップ側が利用するパッケージを写真でリストアップした。

 いずれも段ボールを使ってはいるが、東急ハンズで売っているような段ボール箱ではなく、PCパーツや菓子やジュースの1ダースの箱を再利用したようなものばかり。エコといえばエコではあるが、こういうパッケージが受け入れられない、サービスクオリティが低いとみなす人なら、淘宝網の利用は考えた方がいいかも。

 Yahoo!チャイナモールのパッケージは、途中で詰め替えて日本仕様にしているのだろうか。


 

”伝統”が中国デジカメの生きる道?


 
 
 中国のデジカメで、最も積極的に活動する「愛国者(aigo)」が新たにデジカメをリリースした。今度のデジカメは、中国伝統の陶磁器をガワに、最新ケータイのスペック程度のデジカメを中に入れた、性能よりもプレミアム性を重視した「ギフトデジカメ」だ。(スペックが書かれている製品紹介ページはこちら

  このガワに使われる陶磁器いうのが、宋の五大名窯の「哥窯」というもので、白色ベースで黒いヒビのような線が入っているのが特徴。自然が生み出すガワのデザインだけに、そのデザインのデジカメは世界に一つ、プレミア感がある!というわけだ。
  
  

 
 
 
 愛国者は陶磁器(哥窯)ガジェットが気に入ったのか、早くも第2弾として「陶磁器(哥窯)ガワの電子ブックリーダー」をリリース予定。


 
 さらに愛国者サイト内の特設の陶磁器(哥窯)サイトを見ると、デジカメや電子ブックリーダーの他に、哥窯ガワのデジタルフォトフレームやマウスもリリースされる予定となっている。デジカメや電子ブックリーダーより、ずしりと置かれた感のデジタルフォトフレームや、ひんやりとしそうなマウスこそ個人的に欲しい。
 
 
 
 ところで愛国者のデジカメの話をこのブログで書いたなー、と思っていたら、

愛国者のデジカメは生きていた(09年8月10日)
愛国者、GPS付デジカメをリリース(08年8月22日)

といった具合に毎年毎年8月に「崖っぷちだけど頑張っている」と思い、掲載していることに驚き。今年は性能ではなくデザインで驚かせてきたわけだ。来年の8月にはどんなデジカメ製品が出て、驚かせてくれるだろう。

中国での各製品ジャンル別2010年上半期の各人気ブランド

 中国の大手IT系サイトの中関村在線は、2010年上半期の中国での各製品ジャンル別”注目”メーカーランキングを発表した(実シェアではなく、注目度であることに注意)。
 
 
 
ノートPC
 
notepc2010up.jpg

1.レノボ
2.ASUS
3.HP
4.DELL
5.ソニー
6.ACER
7.神舟(Hasee)
8.東芝
9.アップル
10.サムスン

 レノボの不動は変わらず。ASUSの大躍進が目立つ。その原動力はEee PCだろう。「DVD見れないネットブックなんてPCじゃない」と無視する人も多い一方で、業務用PCとして注目を浴びたのだろう。ソニーと東芝に大きな変動はなし。日本にも進出した激安メーカー神舟(日本語サイト筆者の解説記事はちょっとシェアを落としたか。メーカー製デスクトップPCは、そもそも製品ジャンルとして成立してないところもある(理由は「去年中国で最も人気のパーツでPCを組むとハウマッチ?」)ので、ランキング発表は期待薄。
 
  
 
薄型テレビ(液晶テレビ・プラズマテレビ)
  
tv2010up.jpg
 
1.創維(Skyworth)
2.海信(HiSense)
3.ソニー
4.LG
5.シャープ
6.TCL
7.サムスン
8.康佳(KONKA)
9.長虹(Changhong)
10.フィリップス
 
 専業メーカーの創維(スカイワース)強し。様々な都市のいろんなところでPRを続けた結果だろう。海信も専業メーカー。ソニーやシャープがじわじわと注目を上げてきた。家電の雄「ハイアール」ですらランキング圏外。ブランド名をもってしてもこの結果。
 
 
 
デジタルカメラ
  
dc2010up.jpg
 
1.キヤノン
2.ソニー
3.ニコン
4.富士フイルム
5.サムスン
6.パナソニック
7.オリンパス
8.カシオ
9.ペンタックス
10.コダック
 
 ほぼ日本メーカーの独断場。そこに尖った特徴の製品をリリースするサムスンが割り込む。中国メーカーの雄、愛国者はなし。
 
 
 
デジタルビデオカメラ
   
dv2010up.jpg
 
1.ソニー
2.パナソニック
3.キヤノン
4.ビクター
5.サムスン
 
他のジャンルにもいえるが、格の異なるソニーブランドの印象がまだまだ根強く残っているような。
 
 
 
プリンター複合機
  
printer12010up.jpg
 
1.HP
2.キヤノン
3.サムスン
4.エプソン
5.ブラザー
6.レノボ
7.富士ゼロックス
8.パナソニック
9.リコー
10.レックスマーク

日系メーカーに比べHPへの関心の高さが目立つ。中国のプリンター購入者は、ビジネスユース。SOHOとか商店などの小規模の職場でどのようなプリンターが使われ、望まれているかは今後の筆者の課題。

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プロフィール

山谷剛史のプロフィール

山谷剛史
フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。

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