中国リアルIT事情

中国で人気の中性アイドルのトホホな事件

 中国の視聴者参加式オーディション番組「超級女声」で、グランプリとなった李宇春という国民的アイドルがいる。(オフィシャルサイトが見あたらないので、とりあえず画像検索のリンクを)

 女性でありながら男っぽい雰囲気で、差し引き±0の中性的な彼女は、女性からの支持層もあるのだとか。彼女の登場後、中国の都市の中でも微妙にダサい地域で、彼女の雰囲気を模倣し(そして微妙に失敗した)女性をよくみかけるようになった。

 中性的ながら、一部のメディアからは「実は男!」と冗談交じりで賞される彼女ゆえに、遊び心のあるコラージュ職人(過去のケースだとこんなの)が彼女の写真を利用して、一人っ子政策のキャンペーン画像を多数作り上げた。

 コラージュ画像を使った偽ポスターのキャッチコピーは「男に生まれても女に生まれてもいいじゃない」。特に農村では大事な跡継ぎが女性だと困るからと、避妊するケースがあるためにこのようなキャッチコピーになったわけだが、中国人のヘビーネットユーザーの心理を考えるに、この画像で李宇春だけでなく中国政府も小馬鹿にしているように感じる。
 
 コラ職人により画像がコラ画像が大量に作られた、で終わらない。
 
 重慶のはずれにある石柱県龍沙鎮の鎮政府担当者が、こともあろうに本人未許可未承認のコラージュ画像を勝手に拝借して、拡大印刷した巨大ポスターを建物の横にでーんと貼り付けた。当然それはヘビーなネットユーザーの間で話題となり、転じてニュースでも報じられた。

 数日後、鎮政府は公開謝罪を行い、数日後に巨大な彼女の一人っ子政策の広告は姿を消した。

 まさかというか、やはりというか、2段オチ。

(参考 江蘇省蘇州市で開催のWHOのシンポジウムでAV女優の写真を拝借した巨大看板) 

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プロフィール

山谷剛史のプロフィール

山谷剛史
フリーランスライター。 中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。著書に「新しい中国人」。

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