2008年11月13日 13時13分 [ 中国的製品 ]
中国ニセケータイ「山寨機」の気になる動き、その1
中国の貧しい人々に歓迎されている、ノンブランドケータイの「山寨機」。筆者もASCII.jpの連載で紹介したけれど、いまや「山寨機」というキーワードで検索をかければ、いくつも日本語のニュースが見れるようになった。それほどなまでにメジャーな潮流となって、中国の携帯電話市場を食っている。
そんな山寨機について、ちょっと気になる動きが2つあるので紹介する。当記事ではまずそのうちの1つを。
山寨機が何でそもそも急に市場に大量に出てきたかというと、台湾のMediaTekというLSIメーカーが、誰でも簡単にGSMケータイを作れるようなチップを安価に中国市場に供給したことが発端。
中国のモノづくりって、たとえばMP3プレーヤー用LSIが出たら大量にiPODもどきが出るように、Movable Typeが出たらブログサービスが大量に出るように、SNS構築ソフトが出たらSNSが大量に出るように、何か安価に作れるとなると急に規模の大小を問わず有名無名の工場やメーカーが、それを利用して安価に製品をリリースする傾向が特に強い。
しかもこのMediaTekという会社、過去の経歴を見ると「MediaTek 訴訟」を見ればある程度予想できるんだけど、「特許侵害した製品を作って訴えられるけれど結審する前に売り切っちゃおう」という魂胆が見え隠れする、あまりクリーンなやり方はない方法でモノ作りしていた過去が垣間見れる。だから、日本のケータイメーカーの多くは同社のLSIを採用していないとか。
で、それをふまえて。
中国メディアの報道によれば、山寨機ブームの発端となったMediaTekが来年に中国独自3Gこと、「TD-SCDMA」用のLSIを開発することを発表したと報じている。ということは、来年にもノンブランド激安TD-SCDMAケータイが登場し、今までTD-SCDMAはお世辞にも出だしから良い売れ行きとは言えなかったが、中国の3G市場にも山寨機の波がやってきて、TD-SCDMAが復活する可能性がでてきた。と同時に、TD-SCDMA端末を真面目に安価に売っていた中国メーカーが馬鹿を見る可能性が出てきた。
もともと山寨機というのは、ひたすら安価に名もなき工場などから出荷されただけあって、中国政府に税金を納めておらず、中国政府に税金を納めている中国メーカーのシェアを縮小させている、中国政府からいえばマイナスな存在だ。中国がプッシュしているTD-SCDMAに、中国にとってマイナスな山寨機を使って市場を拡大するというのは、これはどういうことだろう。どうにでも解釈できそうなので、現時点ではなんともいえないのだが、本当にMediaTekから「特許を侵害している、誰でも簡単にTD-SCDMAケータイが作れるLSI」がリリースされるのであれば、どうなっちゃうのだろうかというわけで、今後が気になるのだ。
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