中国リアルIT事情

2008年05月 の記事

中国IT本出しますよ!

 中国IT本を出版することが決まった。

 筆者自身初の書籍で、後先考えず、総集編的ないろんなネタをいれ、読めば中国ITのよい面も悪い面も、かなりの面が、わかりやすく理解できる本を目指し、現在鋭意執筆中。

 8月中旬に書店に並ぶ予定。筆者のアスキーさんでの連載はもちろん、ITMediaの連載や、トレンディネットの連載やその他のメディアの連載など、気に入っている人はぜひマークしてほしい。よろしく!

中国、Googleアク禁解除で、エロ画像対処は?

 中国のGoogleアク禁解除の話は前回した。

 そこでふと気になったのは、Googleでエロ画像が見れるか、ということ。様々なニュースで言われていることだが、中国はネットにおいても中央政府批判には非常に厳しいスタンスを取っている。そしてそれと同様にエロにも結構厳しいスタンスをとっている。それゆえに、中国にはダイレクトなエロ画像というのは存在してはいけない。あるかもしれないけど。

 Googleのアクセス禁止が解除されたので、英語版Googleに設定し、フィルタリング解除を行い、日本語に設定を戻し、あれこれ、アレな検索ワードを入れて画像サーチする。(もちろん中国から)
 
 するとアレな画像が見れた(中国から)。見れちゃった(中国から)。やばくないか、これ。

 筆者自身も書いてるし、CNET Japanのインタビュー記事で百度のスタッフも言っていたが、中国にはそもそもエロ画像禁止ルールがあるので、フィルタリングの必要がないとのこと。だからこそ、百度日本ベータ版サービスが開始したときに、中国から人海が百度日本を利用しエロ画像を閲覧してウハウハという状況になった。

 その結果は、中国から百度日本をアクセス禁止にするという結果となった。なんたって中国人は日本のエロ画像が好きな人が多い。ならばやっぱり、Googleアク禁解除は一時の夢となるのだろうか。

 

中国のGoogleアク禁解除!

 中国からGoogleを利用したとき、Googleの一部サービスが利用できなかったが、それが使えるようになった。

 中国からアクセスするGoogleの「キャッシュ」「関連ページ」が以前までは、リンクこそあれ、Google中国だろうが、Google日本だろうが、クリックするとNotFoundとなっていた。また「イメージ検索」の結果も、最初の画像数枚しか見れない状況であった。

 今まで何度となくGoogle中国と百度の比較検証記事を書き、そのたびにGoogle中国の一部サービスが利用できないというのを確認していたが、たまたまチェックしたところ使えるようになってるのを確認して、えらい驚いた。上の画像キャプチャのような画面は、中国からの利用ではありえなかったのだ。

 これは一時的なものか、はたまたずっとこのままでいられるのか。。。

 とりあえず筆者は中国での中文WEBサイトの検索を、百度からGoogleに鞍替えしてみる。Googleに足かせがなくなったのだから。

反仏の次は反独ですか?

 地震で中国全体が哀悼しているときに、中国で反独活動が行われるんじゃないの?と思えるようなニュースが出てきた。

 ニュースはこれ。

 人民網が出しているが、記事地震は環球時報(和訳すればワールドタイムス)のドイツ在住特約記者の青木氏(あおき、じゃなくて多分チンムーさんという中国人)。一言でいってしまえば、ドイツメディアは中国を歪曲して報道している、と。

 で、それが、22日の午前中にリリースされたんだけど、中国のWEBニュースの法則で、同じ内容の文章がブワァーッと、多数の違うメディアに伝播していった。

現在の伝播っぷり

 で、新浪とか、捜狐とかの著名ポータルサイトにも伝播したものだから、火がついた読者のコメントが多数書き込まれている。

・新浪コメント
・捜狐コメント

 そうすると、一気にネットでニュースを読む人に広がっていくんだが、このパターンだと、どうも先月の反仏カルフールデモみたいなことになるんではないか、と。中国にはメトロというドイツ系スーパーチェーンもあるし。

 アンチ中国に対する抗議行動の背景は、筆者のImpressで書いた記事を参考に。

四川大地震でオンラインゲームもできない

 他メディアの記事で恐縮だが、筆者が最近ITMediaで「中国シニア層がインターネットの主役になる日」という記事を書いた。

 この記事で紹介した、暇さえあればオンラインゲームをしているシニアな女性Bさんが、PCに詳しいだろうという理由である外人の筆者に相談をしてきた。「オンラインゲームできないんだけど、見てくれないかしら」

 で、その中国で人気のオンラインゲームサイトにログインすると、このような画面が。

 そう、震災のため哀悼を表し、3日間サーバー停止をしたのだ。(ものすごい大変ではあるが)WEBサイトもネットを利用したサービスも哀悼を表すというのは、学ぶ面もあるかと思うがどうか。

中国大手サイト、哀悼を表す

 中国全土で犠牲者への哀悼を表す半旗が揚げられた--ことはニュースになっているが、中国の主要サイトのトップページが今日より一斉に白黒ベースとなっている。同胞の台湾や香港の同サイトはどうなのか気になるところだが、アク禁で確認できない。すまないが読者自身で確認をしてほしい。

【検索サイト】
 
百度
baidu200805.jpg

ちょっと前ってこんな感じ。
baidu200805_2.jpg
 
 
 
Google中国
googlecn200805.jpg
 
 
 
Yahoo中国

 
 
 
捜狗
sogou200805.jpg
 
 
 
中捜 上には哀悼日版と書かれている。

 
 
 
【ポータルサイト】
 
新浪

 
 
 
捜狐

網易

 
 
 
【IT系ポータルサイト】
 
太平洋電脳網(中国No.1ITサイト)

 
 
 
CNET China

 
 

PCPOP

 
 
 

 主要ポータルサイトが揃ってデザイン変更するあたり、行動力は対したもんだと思う。また自国の多数の国民が被害にあって、このようなページがどこでもあれば、国民は一致団結するよなぁ、とふと思う。

海賊版利用実態、改善されず

 BSA(ビジネス・ソフトウエア・アライアンス)とIDCが14日、海賊版の利用実態についての調査報告の最新版を発表した(プレスリリース)。

 同プレスリリースのページでは見れないが、別ページでは、国別の海賊版状況についてまとめた資料もある。

 2006年から2007年にかけて、日本は25%から23%に海賊版利用率を下げた。一方中国は今まで90%超から82%まで下がっていたが、2006年が82%、2007年も82%と利用率は変わらず。

 毎年BSAから発表があると、中国メディアは「これだけ海賊版利用が改善された!!」と息巻き、おえらいさんがコメントを出すのだが、今年の話題は「ワーストオップ10はアフリカ諸国!!」みたいな論調になっている。地震がなくても、結果が結果だから、今年は話題に出したがらないんだろうな。。。と勘ぐってみる。

この地図うざくないか?

 百度中国の地図をよく使うのだが、最近これが結構うざくて困っている。

 本来地図サイトの地図は無駄のない白地図のようなデザインがためいいのに、聖火リレーのルートを書いたものだから、うっとうしくて仕方がない。押し付けられている感じがして嫌だ。大震災を考慮し「聖火リレー中止論」を唱えている一部の中国の人も嫌悪感を示すんじゃないか、これ。

 百度の地図はMapbarというところから使っているのだが、そのMapbarにしたって、聖火リレーの地図をデフォルト地図にはしていない。

 なんだかなぁ。。。

四川省の地震

 四川省でかなり大きな地震があって、内陸在住の筆者も結構な揺れを感じた。いやー、日本にいたらさして驚かないが、どの家も耐震構造なさそうな家だから、普段とは別の意味で怖かった

 さて、日本や世界が数行の速報を流す中、地震から1時間もしないうちに、まとめニュースが登場した(下の写真)。かなり仕事が早くてビックリだ。

 今回の件、自然災害だけに(政府関連の原因ではないだけに)これから被災写真がかなり出るのではないだろうか。特に内陸最大の都市、成都が震源から100km離れてないだけに、成都の被災状況も含め、これからいろいろ写真が出そうな気がする。いまや中国でもケータイにカメラつきが当たり前だし。

一応使えそうなリンクを残しておく。
百度イメージ検索「汶川 地震」「成都 地震」「四川 地震

金持ちはいるもんだ

 ロシア発のキーが全て有機LEDディスプレイという変幻自在のキーボード「Optimus Maximus」、値段は44000ルーブル(19万円強)と普通の人には手の出せない価格なのだが、北京で1台これが販売されている(ちなみにアキバでも販売されている)。販売価格は1万5979元(約24万円)。

OptimusMaximus200805.jpg

 販売価格は北京人の月収は平均でいえば、5000元(約7万5000円)あればいいほうだけど、あくまでこれは平均。貧富の差は中国どこでも激しいので、これを買う人はいるのだろうから入荷したと思われる。

 この手の話だと、少し前の今年2月の話だが、内陸の重慶の大型電器店チェーン「商社電器」でひとりの中年男性が、88万元(約1350万円)で松下電器産業の103インチのプラズマテレビを購入したことがニュースとなった。ちなみに同機種は北京で1台売れたという。 これはものすごく特別な話ではないらしく、ニュースによれば同じく重慶の商社電器で、ソニーの70インチのプラズマテレビが39万8000元(約600万円)で売れたという。ちなみに現金払いだったという。

 中国には高価な製品を買える金持ちがいるもんだ。

中国、地図サイトに警告

Google中国の地図

 
 
 
 中国政府が軍事情報漏洩を理由にグーグル中国などのネット地図を調査している。中国でも様々なメディアが報じているが、

たとえばasahi.comでは、「中国、ネット地図取り締まり グーグルなど調査対象」という記事を掲載している。

 中国語のニュースによれば、中国の地図サイトには5つの問題があるとしている。
1.中国の領土表記が誤っている
2.尖閣諸島(中国名は魚釣島)や南海諸島を非明記
3.台湾を独立国家として表示するか、台湾島を省いた全国地図を載せている
4.省界、市界の線が間違っている
5.敏感で、公開できない、国家機密に関する情報を地図に載せること

 中国では上記のなんらかの問題がある地図サイトは1万近くある、と報じられている。

 そこで百度中国とGoogleEarthとGoogle中国の地図サービスを見比べてみよう。中国の軍事施設は無数にあるが、とりあえず地図に掲載されやすいと思われる上海の市街地の軍事専用の空港2つをチェックしてみた。

【上海江湾机場(飛行場)】

[GoogleEarth]

[百度中国]

[Google中国]

 
 
 
【上海大場机場(飛行場)】

[GoogleEarth]

[百度中国]

[Google中国]


 つまり、中国の地図では軍事飛行場が見れないようで。もちろん、これをもって全てとはいえないが、参考まで。

シャープケータイの勝算

 中国の都市部のリッチ層を中心にシャープケータイの人気が密かに高い。

 中国最大のIT系サイト「太平洋電脳」によれば、中国におけるケータイメーカーとしてのシャープ(中国語は夏普)は10位(1.27%)となっている。中国では、西洋韓国日本、そして中国国内の無数のメーカーが無数のケータイ端末をリリースしているので10位でもすごい。

 「10位だし、このパーセンテージではたいしたことはない」と思われそうだが、この数字がさらにすごいところは、シャープ自身が中国でケータイを展開していない。つまり日本からの非正規流通の白ロムでトップ10入りしていることがすごいのだ。(シャープは台湾や香港でもケータイをリリースしているが、中国のシャープ製ケータイを紹介するときは、まず日本のを紹介するので、シャープ製ケータイ=日本向けのものという認識で間違いないかと)

下は中国市場におけるシャープ(夏普)製ケータイ(白ロム)の人気っぷり

 ついでにいえば、中国最大のIT系サイトである太平洋電脳の月間アクセスランキング1位がシャープ製ケータイ921Sのレビューだったりする。

 逆に言えば、このように中国に白ロムのニーズがあって、そのために不正契約とかして、中国に流す業者がいて、時々お縄になるわけだが。ルールは守りましょうや。

                       ・・・

 さてさて。そんな中国でひそかに人気のシャープケータイがいよいよ公式に売られる。つまりシャープがケータイを中国で販売するようになるのだ。これについて、太平洋電脳が勝算を分析する記事を掲載している。

 簡単に記事を紹介しよう。シャープの中国での勝算を考えるに3つの勝因と3つの敗因がある。
[勝因]
1.ディスプレイがすごい
2.カメラがすごい
3.オリンピックのタイミングである

[敗因]
1.日系メーカーはケータイについていえばことごとく中国市場から撤退している
2.世界シェアでいえば1%しかない
3.カメラやモニターなど、それぞれの機能単体では、中国で発売済みのケータイでも持ち合わせている

そして太平洋電脳はこう〆る
「(日本企業は)1流製品は日本国内。2流製品は欧米へ。3流製品は中国へ流す」

 これは中国ではよくきく噂だけど、実際のところ詰めの甘い中国向け製品を作っているのは、中国のエンジニアですよ。中国人が中国のエンジニアをたたくのってどうよ…と、製品クオリティを左右する金型と中国の流通の現場をちょっと見た筆者はフォローしておく。

 筆者のシャープ製ケータイの中国における成功の可否についての考えは、以前CNETさんで書いた記事を読んでくださいな。

愛国なら国産使えや

 最近、中国ではご存知のとおり、チベット騒動 → 聖火リレー → 反仏カルフールデモ
というコンボ
があり、注目を浴び続けている。

 当の中国でもこういった愛国系の記事は、PVを集めやすいようで、ネット上では連日、多くの記事が煽ったり、制止させたりといった状況。

 そんな中、筆者が興味を持ったのは、筆者の(尖ったという意味で)もっとも好きな中国のIT系メディア「PCPOP」が掲載した記事「愛国なら国産のOS使えや」。

 そのタイトル通り、いかにも中国らしい名前の「紅旗Linux(RedFlagLinux)」をプリインストールした神舟(Hasee)というメーカーのノートPC(当記事トップの画像)をOS中心にレビューしている。中国ではLinuxプリインストールのメーカー製PCというと、安価に海賊版Windowsを入れるための隠れ蓑であり、中国IT系メディアがLinux搭載PCのレビューをしたところでハードウェア中心なわけだが、そうした状況で本当にLinuxをレビューするとは漢(おとこ)な記事といわざるを得ない。しかも挑発的なタイトルだし。

 で、その記事感想コメント欄には、「愛国」という言葉につられてか、コメント多数。「愛国だけど、紅旗Linuxを使うのは別の話」なんだそうだ。個人的にはテンプレ通りな感じの反応にがっかり。

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山谷剛史のプロフィール

山谷剛史
フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。

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