中国リアルIT事情

2008年03月 の記事

クーロン黒澤さんと筆者

 実は3月というと確定申告の時期で、こっそり日本の実家に帰っていた。

 実家に帰ると、そこに送られた書類やら見本誌などが届いていて、それを開封し、読むのがちょっとした楽しみとなっている。

 たぶん多くの読者が知らないかもしれないが、HACKER JAPANという雑誌に筆者は連載を持っている。HACKER JAPANを読むと、クーロン黒澤さんの連載があるのを見つけた。

 筆者はアジア、というか中国専門で、まともなことからパチモノまで書いているためか、初対面の編集者の方に、人によっては「山谷さんってクーロン黒澤さんなんですよね!?」と言われることも。別人物ですよ。

 そんなわけで、アジアのIT道を数年先歩いているクーロン黒澤さんと、同じ雑誌で連載することにちょっと驚いた。

 だから言ってるでしょ、別人なんですって。

威力棒Vii、日本進出へ。その中国の反応や

 まったりと中国を斜めから見ている中国ウォッチャーにはお馴染みのWiiのまがいもの「威力棒Vii」が、日本に進出する。(ニュースリリース

 ASCII.jpでもこれについてレポートしている。 で、それを中国のメディアも、ASCII.jpの該当記事の写真を利用し、ニュースを配信している。

WiiとVii、それに絡む日中のメディアの反応などを時系列で見ると、

1.Wiiが任天堂から発売される
2.Wiiのパチモノ「威力棒Vii」が発売される。
3.上記のガワ違いのVii Sports中国版(今回発売されるモノの先行中国版)が発売される。
4.日本でネタとしてIT系メディアばかりでなく、テレビにまで扱われる
5.日本でメディアにネタとして扱われていることが、中国で報道される
6.それでも懲りずに第2の「威力棒Vii」もどきが登場する
7.また日本でネタにされる
8.Vii Sportsが日本で発売される
9.日本のメディアが紹介する
10.日本のメディアの紹介を中国メディアが紹介する。
11.日本のメディアの紹介を中国メディアが紹介したものを当ブログの記事で紹介 ←今ここ

となる。ああ、ややこしい。

 中国メディアは、たとえば大御所では、新浪とか、網易とかでも紹介されていて、結構読者の反応はあるようだ。(新浪や網易は、日本で言えば、YahooやInfoseekやGooクラスのポータルサイトと思っていただければ)

 記事の内容は、どちらかというと「あきれ系」。簡単にまとめれば「ネタが日本に上陸!老舗の任天堂らはどのように思うのだろうか」といった内容。

 Vii日本進出について、読者が肯定するか否定するかというのが、上の画像だ。上の54.0%というのがVii肯定派。つまり「日本で任天堂とシェア争いしろ」といわんばかりの肯定票である。そして下の45.0%というのが、「日本で売って恥をかくか」という「否定派」だ。肯定する記事の読者のほうが多いのが面白いところだ。

 さらにこのページでは、このニュースの生の声の感想が見れる。
「わざわざ日本に売って恥をさらすか!」という否定派の意見は当たり前すぎて新鮮味がないので、敢えて肯定派の意見を紹介すると、
「冷蔵庫だって最初は模倣からはじめて作るんだ。だから将来中国はまねた結果、すごいゲーム機ができると信じてる。がんばれ!」
「ファミコンだって、2000ものゲームのうち、わずかなタイトルが名作と呼ばれたんだ。数多く出せば中国からもすばらしいゲーム機は誕生する!」

またこんな意見もあった。
「中国では1000元以上するのに、日本では半額以下の7980円かよ!」

ごもっとも。

Googleの中国語版も新トップページへ

  Googleの中国語版もまた、日本版に続き、新しいデザインのトップページとなった。

 日本版Googleの新デザインとはまったくベクトルの異なるデザインになっているあたりが興味深い。東アジア、というか日中韓は特にGoogleが2番手になっている世界的には特異な状況となっているため、それぞれの国に対して、現地化をしていますよ、というアピールをしている、と捉えることができる。

 中国語版Googleのトップページ下に新たに登場したアイコンを左から紹介すると、
動画」「画像」「ニュース」「地図」「ブログ検索」「ホットなランキング」「お勧めサイト
となっている。

 特にお勧めサイトは重要なところで、中国インターネット入門にはもってこい。百度も同様のコンテンツ
hao123」をずいぶん前から出していたが、Googleと百度の2つのお勧めサイトリンクを一通りチェックすれば、とりあえずかなり中国インターネットを知ることができる。

 やる気と根性と時間が少々必要になるが、一通りのチェックをしてみると仕事によっては財産になるはず。

チベットのアレとYouTube

 例のチベットのアレのせいで、YouTubeがナニなことになっているのは、ご存知な通り。

 そのことについて、百度のニュース検索で「YouTube」で検索してみると、向こうでも、一部のメディアで紹介されていることがわかる。

 掲載されたニュースを紹介しよう。

先日、YouTubeとYahooが中国チベットの事件に関しての歪曲した動画内容をアップしたため、中国政府はYouTubeとYahooに対しアクセス禁止措置をとった。(ニュースソース


最初の文の内容は上と同じ。その後は。。。
「今日ロンドンからはYouTubeのチベットの件についての暴力的な動画が見られた。その中で最も視聴されたコンテンツは、『チベットは昔のもの。チベットは永遠に中国の一部分』」
ニュースソース

これについて分析の文章は控えるので、各自解釈してくださいな。


http://comment.it.com.cn/topic.aspx?category=Article&replyto=563703
これがわかんないんだよな。感想掲示板なんだけど。
多くの論調が「農村の貧乏人が貧しさゆえに暴動を起こした。同情する。政府は彼らを考えよ」
これ、作られたものか、本当にそう思っているのか。。。

Wiiウェアと中国ゲーマー考

wiiware.jpg

 Wiiウェアが今月25日に登場する。

 筆者的に気になるのが、日本のゲーム・アニメなどをいち早く”タダで”欲しい中国のヘビーゲーマーはどうするのか、というところ。

 筆者は自身が日本で購入したWiiを中国に持っていっているが(もちろん、遊ぶのは日本から持っていった正規版ですよ)、バーチャルコンソールをはじめとして、各種サービスを利用するための回線速度がとにかく遅い。比較的ネット利用者の少ない時間帯である白昼で、ようやっと時間をかけてファミコンのタイトルがダウンロードできる。そんなレベルだ。

 その背景として、バックボーンを増強していないから、ではなく、バックボーンの増強のスピード以上に、ネット人口が急増しているというのがある。前の記事にも書いたが、先日2億を超える世界一のネット人口を中国は抱えるようになったが、1億人から2億人へはわずか3年弱で達成しているのである。その一方でバックボーンは3年前の2倍にはなっていないわけで。加えて日本の動画コンテンツの隆盛やら、日中間のビジネスでのファイルのやりとりとか、Skypeとかいろんな理由でバックボーンを使っているのか、とにかく日中間の回線が細い。中国から日本のサイトを見るのに時間を要してしまう。

 で、Wiiウェアだ。新作ソフトを「有料で」「ダウンロードでの配信」となると、今まで「ハードだけ買えばソフトはタダ」の環境が当たり前だった中国のヘビーユーザーはもうWiiウェアの新作タイトルに手が出ないんじゃないかと思う。個人的には、願わくば「えー、このタイトルがWiiウェアだけで出るのかよ、まじかよ~」と海の向こうの海賊版利用者が嘆くような、ナツゲーのリメイクタイトルを投入して欲しい。魂斗羅とかさ。

 嫌がらせみたいな話だが、そうやって中国版のWiiが欲しくなるようなバックボーンを今のうち作っておく必要はあると思う。たとえば中国版のWiiを購入したら中国版のWiiウェアが楽しめますよとか。

 それともやっぱり有料のWiiウェアが詰まった海賊版DVDみたいなのが発売されちゃうのだろうか。Wiiウェアの中国での非公式での動向が気になるところだ。

 ちなみに現在のところ、ネットで見る限り、中国人が一番気になるWiiウェアのタイトルはテトリスらしいよ。

中国のネット人口、世界一に

 中国のネット人口がアメリカの2億1000万人を超え、世界一になったことが、先週末にNielsen/NetRatingsが発表し、それを元にしたニュースが中国各誌から伝えられた。

 それにしても世界一への道は実にあっという間だった。じわじわとネット人口が増えたわけではなかった。たとえば「中国のネット人口が1億人を突破、ブロードバンドが過半数に」の記事によると、2005年6月末時点で、ようやっと1億人を超えている。僅か3年もたたないで1億人から2億人へ、利用者が倍となったのだ。言い換えれば、ネット利用者の半分はネット利用暦が3年未満といえる。

 ネット利用者急増とはいえ、その一方で政府に不都合な情報の伝播は厳しくなっているのは、ニュースでも伝わっているところ。先のチベットの事件のニュース結果はこんな感じだ。さてこれをどうとらえるか。中国語のできる人に翻訳してもらうと面白いかもしれない。

 
 

 

中国動画共有サイトの最新統計(2008年1月)

 DCCIから最新となる2008年1月の中国動画共有サイトの統計(ニュースソース)が発表された。

 2008年1月といえば、1月31日に「私営動画共有サイト禁止令」こと「互聯網視听節目服務管理規定」が施行するとあって、動画共有サイト利用者にとっては「今後どうなるのだろう…」と心配し続けた1ヶ月であっただろう。(解説ページ

 この調査結果では、「どのサイトのシェアが高いか」という視点でのみ紹介している。

movieshare200801.jpg

これをみると、
「優酷網」(Youku.com)
「土豆網」(www.tudou.com)
「我楽網」(www.56.com)
「酷6網」(www.ku6.com)

この4サイトが中国の4強動画サイトとして君臨しているようだ。

中国の動画サイト事情を知りたければ、生で触れたければ、この4サイトからみてみるといいのではないだろうか。

どこか100~240V対応の2.5インチRAIDを出してくれんか

 PCを携えて頻繁に出張する人は、いざというときのためのデータ管理をどうするか、というのは結構大きなことだと思う。

 筆者はノートPC2台と2.5インチハードディスクで対応している。また他のITライターさんの記事を読むと、やはりノートPC2台以上持っていくというスタイルの方が多い様子。

 ただ、IT機器を持ち歩く出張だと、ないしバックパッカー旅行だと、できるだけ荷物も抑えたいというのもまた至上命題となるわけで。

 そうすると、小さくてデータも安全なブツとして、「2.5インチHDDが2台入ってRAIDが組める外付けHDDユニット」なんてのが欲しくなる。

 結構前から出ていたのが、PCパーツ系アクセサリメーカーのオウルテックがリリースした「レイデッカー」。これはASCII.jpでも紹介済み。ところがこれ、電圧が100Vなのか、100~240Vのマルチ電圧対応なのかよくわからないので、電話してみると100Vしか対応してないとのことでNG。

ERD25-1.jpg

 最近出てきたのが、バッファローの「Link Station Mini」。小さいのでありがたいし、またNASだから、ピア・ツー・ピアでLANケーブル1本で繋げりゃどうにかなるのかなあ、とは思うのだが、いかんせん100Vしか対応していないのでこれもNG。

ls-wsgl-r1_s_bw.jpg


 というわけで、現状、海外出張でデータが命な人達は、2.5インチRAIDケース製品を使う場合、変圧器を持っていかなければならないのでかさばり、あんまり持っててよかった感がない。どこか、ぜひとも100~240V対応の2.5インチRAIDを出してほしいところ。
 

上海メイド喫茶「ニャオハイ」、つぶれる。

 「中国IT小話──上海にできた「メイド喫茶1号店」 メイドさんは美人ぞろい」という記事、読んだ読者もいるかと思う。

 あのメイド喫茶、上海に行ったついで、久々に行ってみたが、何か店に行くと様子がおかしい。

 聞いてみると「没有(メイヨー)、Close!」と言われてしまった。

 発展スピードが速いというより、ビジネスの切り替えがすばやいため、変化の激しい中国。なぜ閉めたのか。やっぱり現地の人には高すぎて、運営できなかったのと、現地駐在日本人が期待するサービスのベクトルが異なるというふたつの理由で客がそんなに来なかったのかな、と思う。

中国の第2の低価格メーカーからも45000円ノートPC発売

 中国版コンパックショック(この言葉も相当古いんだろうなあ)を引き起こした激安メーカー「神舟(Hasee)」に続く激安メーカーというのはいくつかあるが、その中でも比較的有名な「七喜(Hedy)」が、神舟に続き、2999元(約45000円)ノートをリリースした。レノボやハイアール、それに東芝らも3999元(約6万円)の低価格ノートPCをリリースしているが、七喜はそれよりもワンランク安い価格で勝負してきたわけだ。

 今年、神舟はさらにそれより安い”Eee PCのようなおもちゃでない”1999元(約3万円)ノートを投入すると予告している。神舟が出すとして、七喜ら、激安PCメーカーもそれに続くのだろうなあ、きっと。

中国で東芝ノートがグッと身近に

 2週間ほど前の、春節の話。ニュースがあまり新鮮でなくて申し訳ない。

 春節は商戦期とあって、会社によっては思い切った価格まで製品値下げを行う。個人的に今年驚いたのは、東芝のノートPC「Satellite L200」シリーズのノートPCを、4999元(7万5000円)から3999元(6万円)へと一気に1000元(1万5000円)値下げしたことか。

 3999元という価格は最安値とはいわないものの、レノボやハイアールに並び最安値グループに属する価格。またノートPCの3999元はここ1年最も売れ筋となっているお手ごろ価格帯である。東芝はその3999元まで思い切って価格を下げた初めての日系メーカーとなる。

 これを契機に東芝のノートPC支持者は増えるだろうか。値段を下げても、日本的なサポート、日本的なものづくり体制をお粗末にしなければ期待できそうなところだが、、、やっぱり数の原理で最も所持率の高いレノボになびくのかな。

前の月:

2008年02月

次の月:

2008年04月

プロフィール

山谷剛史のプロフィール

山谷剛史
フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。

新着エントリー

カレンダー

<< 2008年03月 >>
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

カテゴリー

アーカイブ

RSSフィード

RSSフィード

RSS2.0 フィード
Atom
中国リアルIT事情 の更新情報はこちらをご利用ください