中国リアルIT事情

2008年01月 の記事

ディスプレイサーチの筆者の講演

昨日と今日開催のディスプレイサーチフォーラムで、こんな感じのことを話した。

産業動向オブザーバ
「安いだけでは売れない」,中国の電子機器購入事情を紹介
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080130/146637/

 中国で記録的な大雪だったため、当日の昼に羽田から直接会場入りし、私服のまま講演というどえらいことに。中国の空港ではプチ暴動がおきててすごかったなぁ。

 自分で言うのもなんだが、記事を読んでくれる読者のかたがたが直接話してくれてうれしかったですよ。

愛国者ブランド製品、日本でも購入可能に!

mainDC-V1000_1.jpg

 愛国者ブランド製品をOTASが販売開始し、日本でも購入可能になった。今回OTASは”とりあえず”メモリー系製品を販売するとのこと。今後取り扱い製品を拡大していくことから、これからの展開が気になるところ。

 いや、もうまず個人的にはデジカメをリリースしてください。特に2年前の機種になるけどV815。これは出したら日本じゃ受けるんじゃないかなー。

 だってV815ってあれですよ。このリンクを見ればわかるけれど、V815のVってVictoryのVで815って8月15日って意味で、8月15日に日本が終戦を迎えた、中国の戦勝記念日を思いっきり意識した、いわゆる中国民族系デジカメですよ。日本のメーカーが中国のデジカメ市場シェアをほとんど奪っている当時(現状)を打破すべく、抗日(抗日本メーカー)を旗印にした機種ですよ?

 V815の発表記者会見では、軍隊がラッパ吹いて、参加者が起立して国家を歌うという、そんな素敵な発表会が開かれたV815ですよ?

 ここまで書いたら、愛国者のデジカメって気になるじゃないですか。ぜひぜひ(マジで)OTASさんには愛国者のデジカメを扱っていただきたいと思う次第であります。


OTAS(オータス)株式会社、中国のPC周辺機器最大手ブランド「aigo」の販売開始(ニュースリリース)

写真で見る”英語版”Viiこと”Sport Vii”!

いまさらな感じもするかもしれない話題で恐縮だが、英語版のViiに触る機会があったので紹介したい。



英語版Vii、一見変化はなさそうだが



威力棒Viiではなく、Sport Viiという名称となっている。Wii Sportsでなく、Sport Vii。



なんか説明書などの紙類の添付物は中国語版よりずっといいような気がする。いや「ずっといい」。



中国の説明書は白黒だったのに、海外版はカラーの扱い。中国の消費者への気持ちが垣間見れる。



中国版とは異なる添付ゲーム。



VC-2。ついに2本目もリリース!一本だけじゃなかった!!



クリーチャーじみたマスコットキャラクターも健在!


個人的な結論:やはり英語版だから「威力棒」という魅力的な商品名が消えてしまっていて、ネタ要素が少なくなって残念だと思う。しかしながら、Wii Sportsに似せたタイトル画面は一見の価値あり。個人的にはやはり中国語版かなあ

今週講演で一時帰国へ

 30日、31日に開催されるディスプレイサーチ社の「第14回ディスプレイサーチフォーラム」の招待講演のため、今週超短期帰国する。

 内容はというと、ディスプレイサーチ社での講演だから、ディスプレイにフォーカスをあてつつ、中国IT事情について40分間にすごく要点だけあてて話す予定。まだ参加はできるはず。興味があったらサイトを覗いてみてください。

 日本に行っても、やれ連載しているサイトの担当者との打ち合わせとか、いろいろあるのでなかなか落ち着かない。正直、旧友とも会えそうにない。

 小寺氏のブログでは、小寺氏は旅慣れ度に比例して荷物が減っていると書いてあるが、自分は帰国を重ねるたびに荷物が増えている。中国から日本へのお土産は増え、また日本から中国への食材や生活用品の荷物は増えるためだ。IT機器に関しては少なくなる一方だが。。。

 とりあえずうまい日本食食いたいな。ミシュランの星認定の店じゃなくていい。スーパーの惣菜をたらふくくいたい。

百度が日本で本格的にサービスをはじめたのだが…

ASCII.jpのニュースにも掲載されている通り、百度日本語版が正式に開始された

--のだが、中国からポルノ画像検索のアクセスが大量にあったため、ベータテスト開始から1ヶ月足らずで中国当局によりアクセス禁止となり、そのまま今に至るわけで、中国滞在の筆者も変わった百度日本のサイトを見れないんだな。これ中国ITライターの肩書きが泣くね、これ。

 じゃあ、百度の本国である中国のメディアが百度日本の生まれ変わったトップページを掲載したのか、気になったので調べてみましたよ。ほとんどのニュースサイトでトップ画像が載ってませんでした。ほとんど記者会見の画像か、画像無しで、新トップページのキャプチャがないんですわ。

 いや、これ悲惨だわ。中国の著名企業の初海外の本格サービス開始の記念すべきニュースで、「これはめでたい!」と百度日本に中国からアクセスしようと思ったらサイバー万里の長城のためにアクセスできないのだから。

 ちなみにプロクシサーバー介せば中国から日本の百度って見れるんですよ。でもいずれプロクシ経由でもアクセス禁止になったりして。

 DoNewsという中国のサイトはニュースとしてこれをトップページ画像つきで紹介しているが、一部画像がダウンロードできない状態にある。やっぱりプロクシ経由かな、と勘ぐったり。

GIGABYTEやACERなどもEeePCの対抗馬を出すようですぞ

 中国本土メディアによると、中国台湾のGIGABYTEやACERが、EeePCの対抗馬となる7~9インチ程度の低価格ノートPCを出す模様。

 まずはACER。ACERは8インチおよび9インチの低価格ノートPCを第1四半期末期ないし第2四半期のはじめに投入する予定。価格は「Eee PC相当」だという。ACERの発表に遅れること数日、次にGIGABYTEも同様の発表。6月に製品をリリース予定だという。

中国人のゲームやマンガへの期待

 ASCII.jpの「中国IT小話――中国最新統計を読み解く 高価な機種への憧れが鮮明に」の統計で、紹介しなかった番外編的な統計について紹介。

 この統計には「ゲーム・アニメ」という項目がある。(原文 中文PDF)その中で面白い統計をピックアップしよう。


今年購入するかもしれないゲーム機。PS3が人気だ。中国ではNintendoDSとGameboyAdovance以外は発売しておらず、外国メーカーのゲーム機を購入するのは本当は違法なのだ。



最も注目する中国国産アニメ。複数回答可にも関わらず、一番人気の作品でも1/4を上回る程度。クレヨンしんちゃんのパクリとして一部に有名な大口ドゥドゥは8位で注目率7.75%。中国国産アニメにこだわらなければ、こんな日本のアニメが占める結果になる予感。



期待のオンラインゲームで真三国無双OLが堂々の1位。

メールを利用しない中国人

「誰もがPCに必要としている機能はWEBとメーラーである」

--いやいや、意外とそうではないですよ。中国ではメールはWEBメーラーを使っているようですよ。これは前回ブログで書いた話。さらに驚くことに、メールは誰もが利用しているのではなかったのだ。これは筆者が先日InternetWatch誌で執筆した記事の一部で記述した。

chinamail-200801.jpg
学歴別メール利用率。なんと中卒以下では31.1%しかメールを利用しておらず、高卒で49.1%、大卒でも71.7%しかメールを利用しないのだ。


同じく職業別メール利用率。学生のメール利用率は58.2%にとどまる。

メーラーを利用しない中国人

「パソコンの機能は極論すればWEBブラウザとメーラーさえあればいいという人がいる」

そんなことがPCを論ずるときに出てくることがある。筆者もそう思う。いや、そう思っていた。

 ところが先日、日経パソコン PC Onlineで筆者が執筆した「中国のスパムメール状況は減少傾向、法整備が奏功」という記事で、(執筆を決めてから調査しているときにはじめて気づいたのだが)「メールの送受信にはWebブラウザーのみを使うというユーザーが全体の82%」と書いてある通り、中国人の大部分がメーラーを必要としていないことが判明した。

china-webmail.jpg

 当たり前だと思っていた常識が海外だと崩れるときがあると思い知らされた統計結果だった。勉強になりました。

調査報告原文(中国語)

無法地帯(?)の中国動画共有サイト

 Impress WatchのInternet Watchで「中国の動画共有サイト「Youku.com」、視聴数が1日1億本を突破」というニュースがあって、「それってぶっちゃけ日本のコンテンツのお陰なんでしょ」ということが2ちゃんねるで話題となっている。

 「このYouke.comとやら、すげーなー、中国のYouTubeなんかな」と思ったアナタ、それは正解でもあり間違いでもある。

 百度が中国で発表したインターネット利用者の動画検索に関しての調査結果によれば、このYouke.comは検索ワードとされた動画共有サイトで第3位となっていて、Youke.comよりもさらに人気のサイトが2つもあるのだ。

 実のところ、その上の2つのサイトも、Youke.comの下のサイトもやはり海賊版コンテンツが蔓延している状態で。ほんと、どうにかこの無法状態はどうにか改善できないのだろうか。北京オリンピックの年だし、ちゃんとしないとまずいぞ、中国。

1月17日10:45追記
一応1位と2位のサイトについてもアドレスと日本語名を紹介しておく。
1位:土豆網(www.tudou.com/) 2位:我楽網(www.56.com) 
早く何とかしないといかんよ、ほんとに。

中国でも2ちゃんねるキャラはウケたのか

台湾発で、中国全土にマクドナルド並に店舗を展開する「Decos(徳克士)」。その割引チケットで、どうも2ちゃんねる発祥のキャラクターらしきものを発見。



日本の漫画が中華圏でウケていることを考えると、この2ちゃんキャラっぽいのも向こう(中国)じゃ、ありかもしれん。

松下がパナソニックとなれば


この松日電工とか、MatsuSonicといったブランドは自然消滅するのかね?とふと思う。

 中国だと松下製品は、白物家電だろうとPanasonicの冠がついているので、National消滅でどうこうという問題はないだろう。

 でもGoogle中国は、中国人は英語が苦手と認識しているから、漢字名称「谷歌」をたてたり、「g.cn」という世界最小ドメインを運営したりしているわけで、Google中国とは逆行することは松下では中国でも行うのかな、と。やっぱり漢字名なので「松下」のほうが親しみやすそうだし。

 地域限定で「松下」のブランド名は残せば?

ディスプレイサーチフォーラムで講演しますよ

ディスプレイサーチ社主催のディスプレイサーチフォーラムで講演をすることになった。

僕自身はディスプレイの話に重点を置いて、中国IT事情の導入的な話をする予定。現在鋭意考案中&プレゼン資料製作中。

詳しくは開催概要をご参照に。

ものはいいよう(政府海賊版ソフト撲滅)

 昨年の12月のニュースなのでちょっと古くて恐縮だが、第一財経日報というメディアが「我国政府軟件完成正版化」というタイトルのニュースを掲載した。

 「軟件」はソフトウェア。「正版」は正規版ね。ちなみに海賊版は中国語で「盗版」。

 いわく、中国信息産業部(いわば情報産業庁)のお偉いさんが「中国政府内における中央政府と地方政府の正規版化が完成した」とおっしゃったとのこと。

 ものはいいようだよなあ。要はそれまでは海賊版使ってましたってことでしょ?

 2006年の4月の話だけど、中国レノボで一番偉い楊元慶って人がアメリカのビルゲイツのところまで行って「今後レノボの本体に正規版入れます!」って契約したのがニュースになってたし、なんか正規版入れる契約がすごくすばらしいことのようにニュースで語られていたし。

 去年は食の偽造が話題になったけど、偽造した会社は今からでも遅くないから、中国風に「当社は本日、賞味期限の徹底が完成した!」とか言ってみればどうだろうか。

 …日本じゃ無理か。
 

ジャッキーチェンと日本人(Alibabaの話題)

 日本にも進出しているアリババ。同社は去年、中国IT企業の中で百度を越す最大級のIPOを達成し、(中国では)大きな話題となった。

 上場したということで、フィナンシャルレポートを見てみた。フィナンシャルレポート(英文PDF)をみると、同社の取締役に、日本人の岡田聡良氏が就任している。ソフトバンクとアリババは良好な関係にあり、岡田氏は以前ソフトバンク・イーコマースの社長に就任していたこともあり、なるほどと思うところ。

 で、ほかの役員は中国人なのだが、皆英語版の名前を見ると、David(ディヴィッド)だのJack(ジャック)だのJoseph(ジョセフ)だのSimon(サイモン)だのSabrina(サブリナ)だのかかれている。中国語版の役員一覧を見ると西洋人はいないようで、つまりは自身が英名を名乗ってるわけだ。英語名を名乗っていないのは岡田氏のみで、こういうのをみても日本人と中国人は違うなーと思う。

 某西洋国家の大使館の知人に「日本人もそういう職場だったら英名名乗るの?」と聞いてみると、
大使館では和名をfirst nameで呼びます。たまに信男をノビーというように名前の語尾を伸ばし呼んだりしますが、英語名はありません。日本人が英名をもつ場合はハーフか、クリスチャンの洗礼を受けたかでしょう。
との回答が。やっぱり日本人ってどういう職場であれ英名を名乗らないんだ。

 日本人的感性の筆者にとっては、はっきりいって東洋人が英語名名乗るのは、ジャッキーチェンほど世界的スターでない限りはお恥ずかしいと思う。

 実は仕事のときに、中国のニュースばっか解説している身、たとえばアリババのCEOを「馬云」氏といいたいのだが、校正で「ジャック・マー」氏と変わることがある。「その顔ジャックって顔じゃないだろう」と言いたくなるが掲載されればあとの祭りだ。百度の「Robin Li」氏を記事中で書くときも、本当のところは「ロビン」なんて呼びたくなくて、「李彦宏」氏と書きたいんだ。っていうか、自分の親がつけてくれた名前は大切にして、誇りに思いねぇ!

 日本人的発想しかない筆者のどうでもいい話。

百度日本、オフィス引越&新サービス投入

 百度日本が日本向け新サービスを中国の春節(旧正月)前に投入すると中国メディアが伝えた。(ソースはこちら(中文)

 また中国メディアによると、百度は「東京のよいオフィスの場所(原文直訳)にオフィスを引越しした」とし、調べてみると、渋谷マークシティから六本木ヒルズに移っている。六本木ヒルズはいいけど、マークシティも悪くないよ。渋谷はビットバレーと呼ばれてるし。

#現状の百度日本のアクセスを見ているとそんなに儲かっているようには見えないんだけど、渋谷マークシティから六本木ヒルズに引越しって、NASDAQで急上昇中の株で儲けた金が流れているのかなーと勘ぐってみた

 一方で日本でこのニュースはごく一部のメディアでしか紹介されていない。しかもそれらは「中国メディアの報道によると」と、中国発の情報を引用している。日本オフィスの日本市場向けの新サービスや引越しの報道を中国だけにするってスタンスはよくないよ。日本向けとかいっているけど、日本の消費者にアピールしないってのはおかしいと思うぞ。しかも中国から百度日本へのアクセスはエロ画像検索しまくったために中国当局からアクセス禁止処分をうけているのに。

#筆者自身も中国滞在なんで、百度日本のニュースリリースや住所をみたくても、アクセス禁止されているので直接アクセスできずプロクシ通してニュースをチェック。面倒だ…

速報!レノボがIdeaPadとIdeaCenterブランドを立ち上げ

(まだ日本のメディアがどこも出してないようなので)

 表題の通り、レノボが海外向けにノートPCのIdeaPadとデスクトップPCのIdeaCenterというブランドを立ち上げたようだ。
 
 これはThinkPadやThinkCenterが名称変更したというわけではなく、別ブランドであり、Thinkシリーズと並行してリリースするもよう。とりあえず現状の報道を見る限り、アメリカ、フランス、ロシア、南アフリカ、インド、オーストラリア、香港、インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイ、中国、フィリピン、シンガポールで発売予定であり、日本の名前は見られない。

とりあえずグーグルの検索結果

12:10更新
ITMediaさんのNewsで出ましたね。
Lenovo、コンシューマー向けに新ブランド「Idea」を投入
ThinkPadのコンシューマー向けはIdeaPad。1キロのモバイルノートも登場。
2008年01月04日 10時38分 更新

とりあえずあとはいろんなメディアで出るでしょう。

日本のグーグルNews「IdeaPad」


1月6日18:30更新

12月8日の時点で、このニュース元でみるように、IdeaPadの名前はわかってた様子。「速報!」なんて書いてだめじゃん。ほんと、中国メディアは海外情報を知るアンテナすごいけど、日本メディアはだめだなー

中国最安値の3万円PCが登場

 中国のPC市場で2008年に最も期待されている製品は、オリンピックに絡む新技術の製品でなく、1999元(3万円)の激安ノートPCである。

 この激安ノートPCのメーカーはプライスリーダーである神舟電脳(Hasee)という会社で、日本でいえば、コンパックショックを引き起こしたコンパックのような存在なのだ。

hasee_logo.jpg

 その神舟電脳が早速やってくれた。1999元(約3万円)の中国最安値となる”デスクトップPC”をリリースしたのだ。ノートPCはまだおあずけだが、新年早々神舟は中国市場にアピールした。

1999desktop2.jpg

 スペックだが、さすが激安PCだけあり今のご時勢では貧弱そのもので(貧弱でも仕方ないんだ、安いのだから)、メモリーは256MB、ハードディスクは40GB、CPUは『AMD処理器 1.6G”以上”』と書いてある。
 
 ”以上”とかいうと、実にアジアンというかアバウトな表記でほほえましいのだが、これっていったいなんだろう。これを1.6GHz+とかすれば一瞬「なるほど」と理解できる。だが1.6GHz+なんてモデルナンバーのCPUなんてないぞ。あれか、実クロックが1.6HzのSempron 3000+かSempron 2800+かSempron 2600+あたりか?

 17インチ液晶モニタ付で、DVDドライブ内蔵で、OS無というあたりは、中国PCのお約束。

 
 
P.S. 読者の皆様、明けましておめでとうございます。本年も当ブログをなにとぞよろしくお願いいたします。

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山谷剛史のプロフィール

山谷剛史
フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。

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